穿孔貝
8/21に実施する、神奈川県の中学理科教員初任者研修の講師を頼まれていて、その実習の下見で、神奈川県総合教育センターの先生方と片瀬東浜~七里ヶ浜~由比ヶ浜を歩いた。
写真は七里ヶ浜の海岸でみつけた、砂浜の基盤である第三紀層の岩石に潜り込んだ現世の穿孔貝(Boring Shell)の様子。たぶんカモメガイ。
貝殻の半分がヤスリのような模様になっており、これを回転させながら岩を削り、自分の住む穴をつくっているらしい。幼生時代には浮遊生活をするが、岩に付着して以降はこのような穴の中で生活する。成長と共に穴を広げるので、入り口は狭く、奥行きが広くなる。つまり、一生を通じてこの穴から出ることはない。穴に出入りする海水からプランクトンを濾しとって生活する。
住処にしている岩に守られて外敵に襲われないという点では非常に生存に有利だが、このように岩が礫として分離して流され、干上がってしまうと一巻の終わり。ちょっとギャンブルな人生になってしまう。
貝殻の全体像。左端に妙な形の殻があるが、これも貝殻の一部で、全体としてきれいな丸い形状をつくるようだ。干上がってしまうと分離して残りにくい。貝殻自体ももろくて壊れやすい。
生痕化石としてこれらの穿孔貝の開けた穴は残りやすく、特に不整合面にこの生痕の穴があると、潮間帯の状態であったことを示す示相化石として使える。大磯丘陵や、生田緑地で、下末吉海進の砂層の基底部や、おし沼砂れき層の基底部でしばしば観察される。運がいいと住人の貝殻も化石として残る場合がある(館山の沼サンゴ層で見たことがある)が、普通は穴だけが残っている。
月曜に発表したばかりで、ちょっと不思議な感じだが、たぶん通して江ノ島~七里ヶ浜~由比ヶ浜の区間を歩いたのは7,8年ぶりくらいのはず。懐かしいような気がした。由比ヶ浜から江ノ電の長谷駅に出たが、平日の割に観光客が多いのにびっくりした。
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石英片岩の褶曲。群馬県南牧村砥沢の東にて。





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